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[ブックレビュー]『考える力とは、問題をシンプルにすることである。』~解決方法以前に、「筋のいい問題設定」がバリューを生む分岐点~

6月1冊目の本、『考える力とは、問題をシンプルにすることである。』を読了したのでご紹介。

どんな本?

本書は、「本当に取り組むべき問題(イシュー)」を 見つけ出す力をつけてもらうためのものです。
仕事が速い人、生産性が高い人、創造力がある人など、 頭がいい、考える力がある人は、この力を持っています。

解くのに時間かかる問題、自力では解けない問題に 取り組むのは非効率です。
懸命に解いた結果、効果が得られないというのも悲劇です。

根本的な解決策を生む、本質的な問題を発見することで、 ビジネス、仕事、勉強、何事も作業量は減り、 スピードは上がり、成果が最大になるのです。

良い問題とは、
・解くことができる
・解いたら効果が出る
という2つの条件がそろったものです。

本書では、目の前の複雑な混乱状態に惑わされずに この2条件を兼ね備えた「シンプルな問題」を設定 できるようになる技法を紹介しています。

引用元:考える力とは、問題をシンプルにすることである。 | 苅野 進 |本 | 通販 | Amazon

経営コンサルタントだった著者が代表を務める学習教室において、15年にわたって小学生低学年の生徒でも理解できるように授業を設計してきた経験が、反映された内容になっています。

得られた気づき

  • 問題解決の技法習得より、「筋のいい問題設定」に注力することが大きなバリューを生む
  • 「筋のいい問題設定」とは欲しい結果を得るためにより簡単な作業=問題を見つけ出すことであり、逆に回り道や複雑な作業、あるいは答えが出せないことを問題と設定してしまうのは問題設定が下手ということになる
  • 「やったほうが良い」ことの気づきよりも、「これは後回しにしよう」「これには手を出さない」「ここで切り上げよう」という捨てたり、撤退する判断をすることが価値となる
  • 「現象」としての問題ではなく、「本質的な問題」を探すことも、筋のいい問題設定と言える
  • 「一次情報」に当たることで、「事実」と「意見」の混同を防げる

どんな行動につなげるか

  • 上司や他部署、顧客から仕事を依頼された場合も、その問題設定がそもそも「筋のいい」ものか疑ってかかる
  • 解決できたらインパクトが大きいことでも、時間や労力がかかりすぎるものは、手を付けないか損切りする
  • 「経験と勘」による問題設定ではなく、「フレームワークの活用」により問題設定のチェックポイントを押さえる
  • 1次情報に当たることで事実確認を行い、そのうえで因果関係の有無をチェックする
  • 「誰のための」問題設定なのかフォーカスすることで、解決によるインパクトを高める

具体的行動としては、

  • 問題解決においては「数値化」「構造化」を行い、初日時点でゴールまでの筋道を描けることに取り組む
  • 解決「すべき」タテマエより、「コントロール可能なこと」にフォーカスする
  • 解決しようとしている問題が、本当に「問題」なのか表面的な「現象」なのか、「なぜ?」のロジックツリーでチェックする
  • 最終的な現象とは離れたところにある問題点に気づくため、バリューチェーン分析でもチェックしてみる
  • 「因果関係」「時系列」は、グラフ化や関係図などのチャート化により、問題の発生源を特定する
  • その問題解決における、「主語」を明確に設定する

をやってみます。

こんな人に読んで欲しい

  • 問題解決の知識習得・スキルアップに注力してきた割に、さほど成果につながっていない人
  • 問題設定は、これまで誰かが示してくれるものであった人
  • 示された問題に対して答えを出したのに、「求めていたのはこれじゃない」と返された経験がある人
  • 時間や労力をかけて問題解決にあたったのに、さほどインパクトのある結果を出せていない人
  • 誰かが決めた問題よりも、自分で決めた問題を解決することのワクワク感を味わいたい人

情報収取から発想まで、ベテランコンサルタントが使う「論理的な思考のフレームワーク」が10歳でも身につくように工夫がなされています。

すぐれたスキルというのは、とことんシンプルなものと言えそうです。