3月4冊目の本、『孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術』を読了したのでご紹介。
どんな本?
「考える前に数えろ! 議論する前に数えろ! 」
ソフトバンク元社長室長の著者が、孫正義社長のもとで身につけたのは「問題を数値化して高速で解決する技術」。
現実に起こっている事象を数値で把握し、それを分析して問題のありかと根本的な原因を探り、解決策を考えて実行したら、その結果をまた数値で把握・分析する。このサイクルをスピーディに回しながら、超高速で問題を解決していくのが、孫社長流の「数値化仕事術」。
統計知識ゼロでも、Excelが苦手でも、新人&若手でもすぐ使えて、どんな仕事でも生産性が爆発的にアップする。しかも「数字は苦手で……」という人ほど効果大!『会社や上司から「数字で(根拠を)示せ」「数字(成果)を出せ」などとプレッシャーをかけられ、ストレスを溜め込んでいる人も多いでしょう。でも、私が紹介するソフトバンク孫社長流の「数値化仕事術」は、それとはまったくの別物です。多くの日本企業で見られる「上から押し付けられる〝受け身の数値化〞」ではなく、「下が上を動かせるようになる〝攻めの数値化〞」と理解してください』(本書「はじめに」より)
引用元:孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術 | 三木 雄信 |本 | 通販 | Amazon
分かっている人には当たり前の方法ばかりかもしれませんが、当たり前のようでいて実践できていない人が多いのも事実。
実際に使えるレベルまで、具体的な手法やツールの使い方を交えてわかりやすく解説してくれています。
得られた気づき
- 数値で管理するのは手段であり、「目標達成までに何をすべきか」という具体的なアクションが見えてきて初めて目的達成と言える
- 問題を数字に置き換えようとすることが、「現状の正しい把握」と「根本的な要因の見える化」につながる
- 優先順位は、「解決すると効果が大きいものからやる」が基準であり、数値化するからこれが可能となる
- 問題意識を持っていないと、何を数値化するのか定まらず、意味のある数値化とならない
どんな行動につなげるか
- 問題意識を言語化してから、数値化に取り掛かる
- 課題設定および課題解決には、データを構造化したモデルを定義する
- 数値化のファーストステップとして「分ける」ことから始める
- 数値を集めてからどうするか考えるのではなく、分けて構造化してから、計測方法を決める
- 数値化は必ずPDCAを回し、PDCAが回らなければ数値化した仕組みのどこかに不備があると考える
具体的行動としては、
- 「イシューリスト」を持ち歩いて、些細なことから大きなことまで問題意識を言語化する
- モデル化する際は、ロジックツリーで構造化してみる
- 「分ける」際は、目的から考えられるいくつかの軸を当てはめてみる
- 計測方法は、集める「効率」と情報の「鮮度」で決める
- 数値化のPDCAは、仕組み自体を定期的に見直すことをスケジュールに組み込む
をやってみます。
なお、本書で紹介されている7つのデータ分析方法を実践し始めているのですが、これだけ覚えておけばかなりの範囲をカバーすることができます。
1)プロセス分析 2)散布図と単回帰分析 3)重回帰分析 4)パレート図分析 5)T勘定 6)差異分析 7)LTV分析
こんな人に読んで欲しい
- 「数字で仕事しろ」と言われるけども、何から手を付ければいいのか分からない人
- 「数字で仕事しろ」と言われるけども、実は周りの人も良く分かっていない職場にいる人
- 毎週・毎月数字をたくさん手間暇かけて集めているけど、それが役立った実感を持ったことが無い人
- 「集計」と「分析」の違いが良く分からない人
- 確実に成果を上げたい人、成果を上げ続ける仕組みを持ちたい人
「[ブックレビュー]『「数字で考える」は武器になる』~四則演算で行える、数字を使いこなすフレームワーク~」とあわせて読むと、より理解が深まります。