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『数学女子 智香が教える こうやって数字を使えば、仕事はもっとうまくいきます。』 ~数字に落とし込むってこういうこと:ちょっと応用編~[読書記録]

12月3冊目の本、『数学女子 智香が教える こうやって数字を使えば、仕事はもっとうまくいきます。』を読了したのでご紹介。

どんな本

  • ビジネス数学が専門で、BMコンサルティング代表/ビジネス数学・カレッジ学長の深沢真太郎さんが書いた本
  • 予備校講師や外資系企業のマネジメント職を経験した後にコンサルタントとして独立し、企業研修や大学講座で約3,000名に指導した実績があるのだそう
  • あるアパレルメーカーを舞台としたストーリー仕立てで本書は構成されており、数字を使った論理的な仕事の仕方を学べる1冊となっている
  • 多くの企業の経営者や人材育成担当者が数字で物事を考えられない従業員の多さに頭を悩ませていること、なぜ「数字」が重要でどんな場面でどう使えばいいのか、多くのビジネスパーソンが知っているつもりで実は知らない、という問題があることから本書を執筆
  • 5章から成り立っており、「業務効率化の本当の使い方」「割引で考えるべき損益のこと」「数的根拠を持った決断」「数字を使ったマーケティング」「情熱と数字の関係」を順に学べるようになっている

読むきっかけ

  • 「数字で語ること」「論理的に判断すること」が重要だとは分かっているつもりでいつつ、その反面日常的に使えているとは言い難かった
  • 表やグラフを、なんとなくで構成を決めてつくることが多かった
  • データ集計に多くの時間を割かれており、後工程の分析は付け足しになることが度々あった
  • この3つのことは「作業」であって、「仕事」をしていることにはならないと薄々感じていた
  • ある時たまたま散布図をつくり、2つのデータの相関関係を示したところ、「こういう資料を待っていたよ」と上役に言われることを体験
  • 前作『数学女子 智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』でも大いに学ぶことがあり、第二作の本書も読んでみることにした

読んだ感想

  • 割合(%)の数字の大きさには、その大小だけでは評価してはいけない落とし穴があることに気が付かされた
  • 「効率化」を単純に作業時間を早めることぐらいに考えていたが、シンプルな式であらわすことができ、効果的で具体的な行動マネジメントにまで落とし込む考え方を学んだ
  • 本部で掲げる売上目標金額を、「1日あたりの客数」「営業員1人あたりの案件数」のように現場でリアリティのある単位に変換すると浸透しやすくなるというのは大いに活用できそう
  • 「PDCAは3回以上繰り返す」ことで、確率的に9割は何かしらの成功を積めることは納得がいった
  • 割引策は、自ら売上を下降させる機会をつくり出しているという視点を常に持つ
  • 前作同様に全般的なストーリーとしても実際ありそうな場面が多く、どんどんと読み進めることができた

読んで、自分でもやってみようと思ったこと

  • 「~の25%」を小数で計算するのではなく、「~の1/4」のように置き換えることでパッと数字の規模感をつかめるようにする
  • 「割合」は、必ず「母数」の意味するところを確認する
  • 販促施策は、「引き合い件数÷Telコール件数」にように「目標とする量÷それに割く資源」で効率を可視化する
  • 割引策は、「損益分岐点=デッドライン目標」と、「利益増となる売上金額目標」を基準とする
  • また、「デッドラインの売上÷目標売上」でヤバさ加減を知り、相応のネガティブシナリオを策定しておく
  • 相関係数で販促施策と成果の相関の強さを可視化し、回帰分析で妥当な行動量を予測する
  • 目の前の案件単価の大きさにばかり気を取られず、「効率:目標とする量÷それに割く資源」という物差しでその仕事を評価する
  • 四則演算は目的を持って使う
  • 足し算:複数の量をまとめるため
  • 掛け算:複数の量を、さらに効率よくまとめるため
  • 引き算:異なる量の大小を把握するため
  • 割り算:ある量の質を評価するため

こんな人に読んで欲しい

  • 「目標達成率」など実績報告は、とりあえず割合(%)を載せておけばいいと思っている人
  • 掛け声だけの効率化を鼓舞している人・やらされている人
  • 本部から提示される目標値が正直ピンと来ていない人
  • 割引キャンペーンで売上が上がったらそれでいいと思っている人
  • 販売促進策を、既存のやり方を踏襲してやればいいと思っている人

まとめ

「数学」とタイトルにありますが、前作同様難しい数式は必要としておらず、小学校で習う「四則演算」ができれば十分。

「数字に落とし込んで考え、判断する」ということがどういうことなのか、ストーリーを追うことでわかりやすく説明してくれます。

本書の主人公である「数学女子」に突っ込まれる「文系男子」の立場で読み進めれば、目の鱗がいくつも落ちてくるのを実感できるでしょう。

数学女子 智香が教える こうやって数字を使えば、仕事はもっとうまくいきます。』は、数字を日常の仕事に使うことで、根拠を持った判断をすることが楽しいことであることを教えてくれる1冊です。