手帳を毎日楽しんで書く人がいる一方で、とても気に入って購入した手帳なのに、大して書かずにいつの間にかフェードアウトしてしまう人もいるというのは「手帳あるある」のひとつです。
あるいは、買ってはみたけどそんなに書くことがなくて思い悩んでいる。
書くことそのものが多い人と少ない人がいるから、この差が出るのでしょうか?
書くから手帳を開くのではない、開いておくから書ける
書ける人と書けない人、その大きな違いは書くことを持っているか・持っていないかではありません。
手帳を開いておく時間、あるいは頻度が多いか少ないかによります。
『ほぼ日手帳公式ガイドブック2019』の中で、糸井重里さんがインタビューにこんなことを答えていました。
その日のことを「ほぼ日手帳」に書いたあと、インクが乾くまで手帳を開きっぱなしにしてお風呂に入るようにしているんです。(中略)あとで足しやすくなるんですよね。手帳を開いたままにしていたおかげで、手帳から「ウェルカム」って言われているような感じがします。
手帳を開かない人は、書くことを考えてから開こうとしますが、これだとつい「すごくいいことを思いついたら書こう」と無意識のうちにハードルを上げてしまうことになります。
「すごくいい思いつき」は頭の中だけで考えていても、そうそう出てきませんから、結果的に手帳を開くことも・書き込むこともなく終わってしまいます。
これに対して、いつも手帳を開いている、あるいはしばしば開く人はいい意味で書くことのレベルを下げているので、心理的なハードルを上げてしまうことなく気軽に書ける。
これが、日常的に手帳を書ける人と書けない人の違いにつながっていきます。
書き足す習慣が自分の思いや考えを育てていく
同じインタビュー記事にはこんなことも書いてありました。
あと、何かを考えるときには手帳をそばに置くようにしています。間違ってもいいから、手帳に書いて文字に残しておくんです。(中略)だから、メモしたひとつずつを大事にして、あとで思いついたことを、石垣を積むように足していくんです。
アイデアは突然大きなことを思いつくことはめったになく、小さなアイデアの積み重ねで成り立ちます。
積み重ねは頭の中だけで行おうとすると難しく、時には積み重ねのつもりが上書きになってしまうことも。
アイデアは一方向で育てるものではなく、いくつもの選択肢の連続によるものなので、上書きしてしまうとそれ以上広げることができなくなります。
その点、開いておいた手帳にぽつぽつと書き連ねるようにすると、アイデアの拡散と収束をバランス良く行うことができるようになります。
同じテーマについて何度も書き足す習慣が、自分ならではの強い思いや考えを育てるのです。
まとめ
手帳は常に開いておく。
あるいは、日に何度も開く。
開いておいた手帳が、思考を促し、生まれた思考を何度も書き留めることが「自分なりの考え」を育てます。
やることは、まず手帳を開く、それだけです。
今日からあなたの習慣に、「手帳は開いたままにしておく」をひとつ加えてみませんか?