先日、歯医者で歯の状態をチェックしてもらいました。
歯は全体的にはよく磨けていると褒められたものの、斜めに生えている親知らずの奥は汚れがたまっていたそうです。そこが虫歯と口臭の原因になっていました。
しかし、わたしはこれまで、1回あたり10分くらい歯磨きすることを習慣にしてきていたのです。
この習慣を、20年ほど続けています。
ところが、その努力にもかかわらず全く磨けていないところがあるとのこと。
いくら丁寧に歯磨きしても、歯ブラシが届かない歯並びのままでは、その努力が無駄になるということがよくわかった事例です。
いくら丁寧な歯磨きを続けようとも歯ブラシが届かない歯並びでは虫歯を防げない
診察を受けた結果、平均的な大人の歯よりも一つひとつの歯が大きく、奥歯と頰の間に歯ブラシの毛先が入らず、これが原因で磨けていないとの指摘を受けました。
そこに汚れがたまって、虫歯を引き起こしていたのです。
このままでは同じ原因でまた引き起こすことになるとの忠告を受けたので、虫歯を削るとともに、歯ブラシの毛先が入るスペースをつくってもらいました。
歯並びの悪さが原因となった虫歯を例にあげましたが、このように、仕組みの不備(この例では歯並びの悪さ)が日常の努力(=丁寧な歯磨き習慣)を無かったことにしてしまうケースは珍しいものではないでしょう。
目標未達時は努力の足りなさを反省するのではなく、「仕組み」を検証する
12月になると1年の目標達成状況をチェックすると思いますが、この時「やった」「やらなかった」「できた」「できなかった」だけではなく、そもそもの「仕組み」に問題がなかったか検証する必要があります。
「やった」としても仕組みに問題があれば、どんなに努力したとしても、やはり結果は「できなかった」となります。
営業であれば、提案内容のPDCAを回さずに飛び込み件数を増やしても、成果となる商談は増えないでしょう。
プログラマーであれば、ソースコードの記述ルール適合率を確認せずにプログラミングのスピードを早めても、バグが減らず生産性も上がらないでしょう。
同じ目標を再度立てたとしても、成果の出ない仕組みがそのままであれば、その結果は目に見えています。
まず力を注ぐべきは、仕組みが妥当であったか検証することです。
次の目標を立てるのはそれからでも遅くはありません。
「レビュー」の進め
難しいのは、仕組みが正しいかどうかが、やってみないとわからないケースが多いことです。
1年経ってみてから仕組みが妥当ではなかったと気づいても遅いので、もう少し短いサイクルで検証する必要があります。
そこで有効なのが「レビュー」です。
「月次」「週次」「日次」でやったこととこの成果を振り返れば、早い段階で仕組みを修正することができます。
慣れれば1回あたり10分~30分くらいで行え、そんな短い時間でも効果は間違いなく出ますからコストパフォーマンスにも優れています。
新年の目標を立てる取り組みとともに、ぜひ「レビュー」も習慣的な仕組みとして取り入れてみてくださいね。
わたしは歯の定期検診を、健康維持のレビューとして組み込みました。
▼仕事も生活も仕組みを「PDCA」で検証することができます
▼生活も含めた「レビュー」の方法は、こちらも参考になります