町内にある「岩手県立産業技術短期大学校」の楽園祭(がくえんさい)で、めったに体験できない鋳造(ちゅうぞう)によるネームプレートづくりを行ってきたのでご紹介。
鋳造(ちゅうぞう、英: casting)は、材料(主に鉄・アルミ合金・銅・真鍮などの金属)を融点よりも高い温度で熱して液体にしたあと、型に流し込み、冷やして目的の形状に固める加工方法である。 鋳造に使用する型のことを鋳型(いがた)といい、鋳造でできた製品のことを鋳物(いもの)という。
引用元:鋳造 - Wikipedia
大学学園祭で小学生でもできる「鋳造ものづくり体験」をしてきたよ!
産業技術短期大学校(通称:産技短)は、国語と体育は苦手だけど算数と工作を得意とする小学校3年生の息子にとって、憧れの学校です。
昨年の文化祭で初めて訪れてすっかりはまってしまい、1年後の今日をずっと楽しみにしていたのでした。
なかでも鋳造は1番のお目当。
10時の開場とともに向かいましたが、人気のコーナーとあってすでに長蛇の列。
1時間ほど並んで、ようやく体験できたのでした。
まずは、原型づくり
形の異なるプラスチック板から好きなものを選んで、用意されていたアルファベットの型紙や凹凸のあるシールを組み合わせて、自分オリジナルのネームプレートの原型を作成します。
木枠と土で鋳型を作成(前半)
木枠の中央に、プラスチック板でつくった原型を置きます
原型のうえに、粉を振りかけます
原型と、これから詰める土がくっついてしまわないようにするためのものです。
原型の上から土を振りかけて、周りを固めていきます
原型を動かさぬよう、丁寧に押し固めていきます
ここまで丁寧に作業する姿は、家ではなかなか見られません。
同じように宿題にも取り組んでくれたらと思ったのですが、口には出さずにおきました。
木枠いっぱいまで土を押し固めたら、四角い棒を使ってはみ出した土を取り除きます
木枠と土で鋳型を作成(後半)
上段の木枠をかぶせて、再び粉を振りかけます
原型がある位置より少しずらして、木の棒を立てます
この木の棒は、あとで金属を流し込むための穴になります。
木の棒を倒さぬように、周りに土を入れていきます
これもしっかりと押し固めていきます
別の木の棒も使って、丁寧に押し固めて
上辺いっぱいまで押し固めたら、慎重に木の棒を抜き取ります
ここで一度、上段の木枠を外して置きます
木の棒でつくった穴と原型の間に溝を掘ります
この溝は、原型と穴の間を溶かした金属が通る道となります。
ここを失敗すると、穴から原型まで金属が流れ込んで行かなくなる大事な行程なので、学生さんにやってもらいました。
溝を掘り終えたら原型も取り除き、外しておいた上段を再びはめ合わせます
これで鋳型は完成!
鋳型づくりには15分〜20分ほどかかりました。
溶かした金属を鋳型に流し込んで鋳物のかたちに
ここからは大学の先生の出番
小鍋で錫の合金を溶かしておきます。
280度くらいで溶けるのだそうです。
息子がつくった鋳型に、金属が流し込まれていきます
鋳型に流し込まれた金属が、あっという間に固まっていきます
固まるまで2〜3分ほど。
木枠と押し固めた土が取り除かれていきます
鋳物が姿をのぞかせましたが、まだ完成ではありません
溶かした金属の通り道となった部分を切り落とし、ヤスリがけが施されます
ついに完成!
まとめ
鋳造体験は今年で2度目ですが、息子は早くも来年もやりたいのだそうです。
ほかの子供たちにも人気のコーナーだったようで、私たちの数人あとで午前中の部の受付が打ち切られるほど。
普段は3DSやスマホなどでゲームばかりしている息子ですが、結果だけの面白さだけではなく、自ら手がけるプロセスの面白さに少し目覚めたようです。
人気の鋳造体験ですが、産技短では無料で参加することができます。
昨年も今回も行列に並んでようやく体験できたので、体験したい場合は真っ先に向かった方が良さそうです。
産技短の先生や学生の皆さん、ありがとうごさいました!