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[ブックレビュー]『「仕事ができるやつ」になる最短の道』 by安達裕哉 ~「今日」から「一生」「楽しんで」行う大切なこと~

ライフハック的な知識・スキルの掲載された本が好きで、そういった類の新刊本が出るとすぐに飛びついてしまいます。

今回ご紹介する1冊も、タイトルからその類と思って飛びついたのですが、実は骨太な本でした。

今年も早3/4が過ぎ、年末の着地点、あるいはその先の将来のことを考えるうえでも学んで実践すべきことが多くありました。

早速ご紹介しましょう。

「仕事ができるやつ」になる最短の道 by 安達裕哉

人生を変えるのは小さな習慣

本のタイトルだけ読むと「これとこれをやるだけであなたも一流になれる」みたいな怪しい自己啓発書のようですが、実際の内容は人気サイト「Books&Apps」を運営する著者が、長年のコンサルタント生活で出会って対話した8,000人以上から学んできた、とても地道で泥臭いものです。

だからこそ、とても真実味があります。

人生を変えるのは、一発逆転の出来事ではなく、些細な日常の習慣です。「続けること」そのものに価値があります。

ここで紹介されている通りにやっても「最短」というのは「5年」や「10年」、ひょっとしたら何十年とかかるかもしれません。

でも、それでいいのだとわたしは思います。

最も重要な「信頼」は小手先の知識やスキルで獲得できるものではありません。

例えば、信頼を生むコミュニケーションは会話術だけで成り立っているのではないのです。

愚直に行い続けて取り組んだ事実だけが実績として積み上がり、それはその人の人生を自分で納得いくものにしてくれるでしょう。

「やってみた」は科学、「やってみたい」は迷信

ただし、条件があります。

「やってみたい」と思うだけでは妄想に過ぎないので、必ず「やってみる」ということです。

やってみないとデータが取れません。データが取れないと、論理的な対策に結びつきません。論理的な対策の結果であれば、きちんと検証することができて有効性のある実行策を再現し続けることができます。

やったことのない人は、単なる思い込みや推測でしか動けない。要するに、迷信めいたものをあてにしているということだ。 独立したいなら、実際にお客さんを回って、商品を見せてみないとデータがとれないだろう

小さは変化を起こし、大きく育てる

ある人はここに書かれているような話を聴いたことがあるかもしれません。

  • インプットの前にアウトプット
  • 納期を確認する
  • 成果の定義を仕事の依頼者と合意してから仕事をスタートさせる
  • 大きい仕事は分割する
  • 自分でゼロから考えず、前例を探す
  • 結論から話す

などなど。

「そんな話は知っている」で終わらせることもできるでしょうが、「知っている」と「やっている」ではものすごく大きな隔たりがあるのも事実です。

「なぜ、自分のつくった ものは売れないのか?」「なぜ、自分のつくったものは読まれないのか?」「なぜ、自分のつくったものは使われないのか?」そういったことを考え抜き、修正して、やり続けることは、もっとも効率の良いビジネススキルアップの方法だ。

知っているだけでは、人生に何の影響も与えないのはあなたもご存知でしょう。

コツコツとやっていることだけがどんどん蓄積されて、いつか芽を出す。

ここには「今日からできること」や「1週間程度でできること」なども紹介されていますが、実は、今日明日や1週間でできることを「一生続ける」こともあわせて求められています。

3日でできるようになったことは1週間程度しか効果が続かず、1ヶ月かかれば1年、1年かかれば5年、5年以上かけたことは一生成果を生み続けます。

まとめ

「最短の道」を手間のかからないショートカットにように捉えて読み始めた人は「だまされた」と思うかもしれません。

しかし、知ってなお数年あるいは数十年要する「できる人」になる道のたどり方を知らぬままに通り過ぎる人のほうが多いことを考えれば、これはやはり「最短の道」なのです。

第1章では「決意する」ことから始めます。

第2章では「小さな手応え」を体験します。

第3章では「信頼を得る」ための小さな一歩と長い道のりを認識します。

第4章では「努力を成果に結びつける」日々の思考・行動の習慣を学びます。

第5章ではできる人と呼ばれるには避けては通れない「リーダーシップとマネジメント」のあり方とは何なのかを学びます。

第6章では仕事ができるやつが生む「価値」をなぞります。

そして、全体を通して、テクニック的な「やり方」の前に、周囲に認められる「あり方」こそが「できるやつ」をつくりあげることを知ります。

読み終わった時に自分に問うてみてください。楽したやり方を知りたいだけなのか、長い道のりを歩むことを苦とせずむしろ楽しめる「できるやつである」ことを自分に課すのか。

結局のところ、「努力する才能」なんてものはない。そこにあるのは工夫だけ。彼は、「「努力せよ」は駄目だ。「努力する方法を見つけよ」と言った。」そこには精神論は存在しない。

険しい道に見えますが、そこには先人がちゃんと行く先を示してくれています。学んで・やれば、できないことではありません。

「努力すれば報われる」ではない、「努力することで初めて、人生が不安なく送れる」のである。

もうじき2017年の終わりを迎えます。あなたはその時・そしてその先にどんな人・存在となっていたいですか?

まずは現状の自分を見据えて、「今の自分はどの程度やっているのか」を知るうえでもじっくりと読み返して欲しい1冊です。